税務調査の調査官のタイプも色々・・・「会計事務所の実務:その12」

会計事務所
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調査官のタイプ・レベルも多種多様

今回は私がこれまでに経験した税務調査のうちの、1つの経験談になります。ちょっと(かなり)イライラしてしまった話になります(^-^;
前回の税務調査の連絡が来たら・・・「実務:その11」もご参照ください。

のんびり調査しているようにしか・・・

10年くらい前の話です。とある士業の先生個人に対する税務調査でした。今もまあまあCMがされていますが、当時、消費者金融などに対する利息の過払い金請求がかなり流行り、その業務に力を入れていた士業の先生の売上が激増していました。その士業の先生もその波に乗っており、売上が激増したため、税務調査が行われました。調査官は年齢的にはかなりベテランの方で、2名体制で来ることが多いのですが、その時はそのベテランの方1名でいらっしゃいました。その調査官は、一度定年をむかえたそうですが、税務職員も人材難だったためか、再雇用で現場の調査に来ていると言っていました。日程は2日間設け、調査が行われたのですが、その間、たまにコピーを要求されるものの、帳簿や領収証をペラペラめくるだけに終始し、その士業の先生やこちらの税理士もとっくに席を外しており、現場には私と調査官だけの状態になっていました。
何の指摘事項もなく2日目も終わろうとしていたので、私はこのまま何もなく終わりかな~と思い、「何か指摘事項などありますか?」と尋ねてみました。すると、なんとその調査官は「2日間でこれだけの資料を見切れる訳がない。あと何日かやる」と言い出しました。私も若かったせいか、かなりカチンときて、「これを見切れないなんて能力が低すぎる」と言い放ってしまいました(^-^; すると調査官は「それは失礼な言い方だな」と応戦してきてしましました(^-^; 私は、お客様のこともあるのでちょっとまずいと思い、必要があれば追ってコピーなどは提供するから、現場での調査はこれで終わりにしてほしい旨を伝え、「検討する」と言って調査官は引き上げていきました。結局その後しばらくして、修正などはなく、調査は終了しました。
私の言い分としては、まず士業の方のビジネスモデルは非常にシンプルです。売上は顧問料や手数料だけですし、売上原価もありません。仕掛や在庫もありません。なので、帳簿も単純で見やすいので、すぐに見れてしまうはずです。また、売上が激増していましたが、人件費や他の経費もかなり増えていました。そのボリュームを確認するための調査なはずですから、せめて2名で行うとか、してほしかったです。
税務調査の間、社長は気になって仕事になりません。その会社の従業員たちも不安になります。ということは、その間の売上は下がる可能性がありますし、突き詰めれば納税も減ります。追加で税金を取りにきているはずなのに、こんなに不合理なことないですよね(*´Д`) また、準備についても、場所や時間を確保したり、結構な工数を要します。税務の秩序を保つために、税務調査が行われる意義は重々承知しているのですが、こちら(納税者も税理士も)も協力差し上げているので、もう少し効率良い税務調査を行って頂きたいと思った出来事でした(^-^;

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